横浜市開港記念会館 ジャック
    

                       うさお&Cacco

 横浜市開港記念会館(ジャック)の塔に用いられた煉瓦は、深谷の上敷免にあった「日本煉瓦製造株式会社」で製造されました。いい赤色を出していますねえ。
 日本煉瓦製造会社は、渋沢栄一によって明治20年(1887年)に創設されました。東京駅の建造時にも用いられています。
 横浜市開港記念会館は赤煉瓦だけでなく、色々な建材が全国から集められ、花崗岩:茨城県稲田、屋根の天然スレート(玄昌石):宮城県雄勝、外壁タイル:佐賀県有田など多種多様です。

日本煉瓦製造株式会社:深谷煉瓦工場専用線参照
 

国指定重要文化財 横浜市開港記念会館 2003年3月27日

 建物内は結構複雑で回廊のようになっています。横浜市の配置図を参照しないと何処にいるのか分からなくなります。


一階配置図 横浜市より

二階配置図

 この場所に町会所(1874年)竣工)がありました。しかし、1906年の火災により焼失しました。大正2年(1913年)に横浜港開港50周年を記念した現在の建物が再建されました。時計台は初代の町会所に設置されたものを用いています。関東大震災により屋根と内部が焼失し、これらの修復で現形に戻され国の重要文化財に指定されています。


町会所跡 2014年12月12日

 道路に面した敷地内に「横浜商工会議所発祥の地」の記念碑が建てられています。前身の横浜商法会議所が設立された記念の場所です。 


横浜商工会議所発祥の地の碑 2003年11月3日

 やはり、西側道路に面した敷地内に、岡倉天心※生誕之地碑があります。文久2年(1862年)に、この地に福井藩の生糸貿易商館「石川屋」がり、その商館長岡倉勘右衛門の次男として天心は生まれました。

岡倉天心住居跡162 上野界隈 根津日暮里界隈


岡倉天心生誕之地碑 2003年11月3日

 横浜市開港記念会館は、横浜港開港50年を記念の行事として、市民や貿易商人からの寄付で建設されました。大正2年(1913年)の設計コンペで、東京市技師の福田重義の案が一等になり、この案を基に横浜市技師の山田七五郎らが実施設計を行い、清水建設(旧清水組)が施工しました。大正6(1917年)のことです。福田重義は、辰野金吾の教えを受けた建築家です。辰野が得意とした赤煉瓦と白い花崗岩を組み合わせた「辰野式フリークラシック」を継承・発展させました。


時計塔を望む 2003年3月27日

八角塔を望む 2003年11月3日

東京駅に似た辰野式フリークラシックの煉瓦の使い方 2014年12月12日

東側玄関ファサード  2003年11月3日

内庭から 硝子張りの昇降機 2003年3月27日

西側廊下から 塔から雨樋が突き出ている 2003年3月27日


 正面玄関から入って行くと、いきなり明治、大正浪漫に包まれた気になります。


玄関ロビー 2003年3月27日

ロビーの階段 2003年3月27日

木製の親柱 2003年3月27日

窓枠の装飾 2003年3月27日

咸臨丸の帆船の絵 2003年3月27日

和田画伯 横濱村の隆盛の絵 2003年11月3日

グローブ球と漆喰細工 2003年3月27日

大正浪漫の照明器具 2003年11月3日

ギリシャ風でもある柱 2003年3月27日

南玄関ホール 2003年3月27日

アーチ窓框 2003年3月27日

 ホールで佇むこの子は床の模様を見て何を思っているのだろう。


佇む子 2003年11月3日

復元の様子がパネル展示 2003年3月27日

髪頂部飾り 木型とブロンズ 2003年3月27日

二階通路壁の一部 2003年3月27日

 中央のステンドグラスは鳳凰で、支えているのは横濱のマークです。左側は呉越同舟、右側は箱根越えのステンドグラスです。


二階広間のステンドグラス  2003年11月3日

 ペリーが乗って来たポーハタン号が描かれた階段室のステンドグラスが有名です。


階段踊り場のステンドグラス 2003年3月27日

九号室から階段室の窓を望む 2003年3月27日

 特別室は八角塔の二階にあります。机も八角で八人しか座れません。


特別室 2003年11月3日

特別室の照明器具 2003年3月27日

特別室入口 2003年3月27日

 セミナー室は一回、二階を合わせて、九室あります。私たちが行った時には、「たまちゃんの〇〇講座」と称したセミナーが行われていました。たま出版の編集長が講師かと思い興味津々でした。 

たま出版の編集長:UFO・超常現象研究家として知られる韮澤潤一郎氏のこと。たま出版は、オカルト、精神世界、スピリチュアル、代替医療、エドガー・ケイシー関連の書籍を中心に出版しています。


セミナー室 2003年3月27日

 一階にある喫茶室はこじんまりとして居心地がよさそうです。椅子は無いので立って飲むかセミナー室で飲むかを選びます。


珈琲室 2003年11月3日

廊下のアルコーブ 2003年11月3日

 講堂では横濱フィルムコミッションの「はるまつり」の講演が行われていました。1200人収容できます。


講堂 2003年3月27日

講堂二階席 2003年3月27日

講堂二階席より 2003年3月27日

 横濱フィルムコミッションに合わせて、テレビドラマに使われていた「濱マイク探偵事務所」が時計塔二階の小部屋に再現されていました。 

マイク・ハマーをもじったもの、米国の作家ミッキー・スピレインが生み出したハードボイルド小説。
「私立探偵 濱マイク」は、永瀬正敏主演で横浜・黄金町の映画館「横浜日劇」の屋上に事務所を構える人情派探偵、濱マイクの活躍と横浜の魅力的な風景を描きました。


濱マイク探偵事務所 2003年3月27日
濱マイク探偵事務所 2003年3月27日

濱マイク探偵事務所 永瀬正敏のサインがある 2003年3月27日

濱マイク探偵事務所 2003年3月27日

濱マイク探偵事務所 2003年3月27日

濱マイク探偵事務所 2003年3月27日

濱マイク探偵事務所 2003年3月27日

 屋上にも登れるとのことで、ヘルメットを被って登ってみました。11月のこの日は雨。煙ぶる横浜市開港記念会館の屋根や横浜の街並みがノスタルジックでした。


時計塔の階段 2003年11月3日

屋上に出るにはこの垂直梯子を登る 2003年11月3日

回廊の手摺の笠木 2003年11月3日

 突き出たものは雨樋なのですが、これと似たようなものをノートルダム寺院でも見ています。ガーゴイル( gargoyle)と呼ばれています。寺院では雨樋の機能をもつ怪物の彫刻です。西洋建築の屋根に設置され、雨樋から流れる水の排出口としての機能を持ちます。落ちた雨水は下を歩く人に降り注ぐと思うのだが、これは大丈夫なのかな。


突き出たものは雨樋 2003年11月3日

ノートルダム大聖堂 カーゴイル wikipediaより

 ドームや銅板屋根、笠木石が何とも渋いです。


笠木石 2003年11月3日

講堂の銅板屋根・ドーマー窓 2003年11月3日

セミナー棟の銅板屋根 2003年11月3日

セミナー棟の銅板屋根・ドーマー窓 2003年11月3日

講堂の銅板屋根・ドーマー窓 2003年11月3日

角ドーム 2003年11月3日

尖塔 2003年11月3日
銅板屋根・ドーマー窓 2003年11月3日

ドーマー窓:屋根面から突き出した小屋根付きの窓


大時計の裏側 2003年11月3日

おぼつかない足取りのうさお 2003年11月3日